思想学習シリーズ 第7弾

「敵を味方に変える」

 常識的には、敵と味方は対立関係にあります
分離思考では「自分にとっての味方は常に味方、敵は常に敵」と分離的に捉えますが、統合思考では「敵は味方」になります
敵に勝つことの真の意味は、統合の思想によって敵を味方に転換できた時なのです
「統合の思想によって敵を味方に変えることができる」という意味は、敵を憎いと思う必要がなくなるという意味です
たとえば、自分の緊張感を維持できるのは、敵がいてくれるからです
そういった敵のことを、好敵手といいます
敵でありながら好ましく思い、自分自身の成長のための味方にしているわけです
「敵がいてくれるからこそ、自分はもっと高い価値観をしっかり学び、敵を味方に変えることができるようにならなければならない」と、考えられる自分になるのです
思想では、それが自分にとって非常に大事なテーマであると考えます

              ---竹内日祥上人著「企業再構築の仕掛け バリューマネージメント」より---

 

 

 

 私達は、常日頃“敵”に対しては勝たなければならないと思ってしまいます

それが私達にとって本当の敵なのでしょうか?

確かに小さな視点で見た場合、そうなることもあるでしょう

 “敵”とまではいかなくても、「自分を困らせる存在」と言い換えた時、果たしてそれが自分を困らせる為だけに存在しているのか?と思考を変換することができれば、「では、何の為に存在しているのか?」と次のステップに進みます

その為には、見る角度を変える(射程距離の半径を広げる)ことがとても大切になってきます

例えば、同じ業界の競合する企業同士が協力体制を構築して、その業界の発展に貢献する

このようなことは、分離思考では決してできず、統合の思想によってのみ可能になると言われています

口論している人達を見ていると、主張するやり方や内容が違うだけで、目指している姿はとてもよく似ているということがあります

それなのに、本来「目指している姿」を追求することよりも、「自分の主張を通したい」ということに重きを置いてしまっているように感じます

自分の主張が通らなかったり、自分の価値観では受入れられない出来事が起こった時、そんな時こそ、自分の誤った価値観を見直す機会と捉えていきたいものです

                                                                                                           オーチマン