家族に対する影響

自分が働くことによって、家族に対して与える影響は、生活費を稼ぐことだけではありません。
それ以外にも、自分が仕事を行う姿を通じて、さまざまな「学び」を与えることができます。
自分が仕事を通じて得た知識・情報・経験・人脈などを、家族のために活かすことによって、家族も大いに刺激を受け、いつの間にか成長することができるでしょう。
「自分は、家では仕事の話はしない」
というモットーを掲げている人もいますが、家族の成長のために役立つことであれば、どんどん話して聞かせれば良いのです。
むしろ、せっかく仕事から得たものを、家族のために使わないのは、もったいないことだと言えるでしょう。

          -----飯田史彦著「働くことの意味がわかる本」-----

 

 

家族に対して、たとえ愚痴に聞こえるようなことでも、話すことは大事だと思います

きっと家族の人も話してくれるのを待っているのではないでしょうか

オーチマン

オピニオン・リーダーに働きかける

私たちがどの作品を演奏するときにも、非公式の変則的なオピニオン・リーダーが出現する。
たいていは、特定の時代やジャンルや作曲家について特別な経験や知識をもった演奏家が、オピニオン・リーダーになる。
コンサートマスター「コア」集団のメンバーが、事前の準備段階でオピニオン・リーダーに働きかけ、オピニオン・リーダーの考えを自分たちの考えに取り入れると、最終的にオーケストラから支援や全面参加の意向を引き出しやすくなる。
どの企業も、公式と非公式のナレッジ・ヒエラルキーをもっており、どちらも組織内で権力や影響力をふるっている。
公式、非公式の双方を認めて働きかけることが、目標の達成を望むリーダーには不可欠であり、いぜんとしてどの組織でもそれが影響をふるっている。

     -----オルフェウスプロセス-----

 

 

 

私達は一人ひとり違った考え方や価値観を持っています

また、会社ではさまざまな取り組みがあり推進者や責任者が存在します

一人ひとりの個性とこれらの取り組みがマッチすることで、全員がリーダーになれると思っています

オーチマン

自己組織化と自己組織臨界

自己組織化とは、空間的・時間的に混沌としたなかから、内部的な作用によって、自律的にある秩序を形成していく過程をいう。たとえば、受精卵が細胞分裂を繰り返しながら、神経や血管や内臓といったパーツをつくりだし、一個の人間として成長する過程は、まさに自己組織化だし、市場経済などにおいて、個々の商品取引を通して、いろいろな商品の価格が決定され、市場が形成されていくプロセスも自己組織化である。

群をつくる魚の行動も自己組織化といえる。 アジやイワシなどが、整然と群を作って泳ぐさまは、水族館でも見ることができるが、あれはリーダーがいて、一匹一匹の泳ぐ位置を指示しているわけではない。 個々の魚がそれぞれの秩序、たとえば、隣の魚との距離を保つとか、隣が急に動いたら衝突は避けるように動くなどの行動を保つことによって、全体として統制がとれた群のように見えるのである。
逆にいえば、学校などで号令のもと行なわれるマスゲームは、組織行動であっても自己組織化ではないのだ。
こうした自己組織化は無限に行なわれていくわけではなく、ある一定の境を越えると動きを止めてしまう。 これを自己組織臨界という。
生命体であれば、それは死を意味するし、魚の群の場合は群の解体になる。

            -----井上宏夫著「複雑系の思考法」-----

 

 

 

このような自己組織化とその臨界は、さまざまな社内の取り組みを進める中でとても重要だと思いました

オーチマン

役割を明確にする

組織内での役割、仕事、義務を明確にする最も確実で簡単な方法の一つは、文書化することである。
適当なお手本は、教師の職務内容を改善する全国プログラムに着手した全米教育協会(NEA)が出している。
NEAは、義務を箇条書きにしているほか、以下のような質問に答えるかたちで職務内容を示唆している。

・この仕事の目的はなんですか。

・この仕事が重要な理由はなんですか。

・この仕事をすることで得られるものはなんですか。

・質の高い製品を提供するために、この仕事をどのように遂行しますか。

これらの質問に答えることで、従業員は自分の職務内容をエンパワーメントの実感や製品と品質への責任に結びつけることができる。

      -----ハーヴェイ・セイフター+ピーター・エコノミー著「オルフェウス・プロセス」-----

 

 

上記の質問から自らの業務を振り返ることで、全体と部分の関係性、会社と自分の関係性が見えてくると思います

その結果、さまざまな境界線で起きている問題が改善されると感じました

オーチマン

「ラーニング」の意味

「学習する組織」を作るというと、組織のメンバーが勉強するとか、知識・スキルを身に付けるといった意味に捉える人が多い。
または、コーポートカレッジとかEラーニングといったような組織的に学習する仕組みを持つことだと考える人も多いようだ。
英語では「学習する組織」を「ラーニング・オーガニゼーション」という。
中国語では「学習型組織」と書く。
日本でも「学習型組織」と表現した方がまだ印象がよかったと思う。
日本では、「学習」というと「お勉強」という意味にとられ、ただ知識を暗記することと思われがちである。
そのため、実践的なビジネスパーソンが勉強ばかりしていてどうするといった反応を呼びがちである。
ラーニングという言葉の意味は、経験や環境の変化に対応して、自ら新たな知識・技術・行動・思考・態度・価値観・世界観を獲得したり生成したりすることである。
したがって、今日の厳しい環境変化に対して組織が生き残るには、学習できることが必要条件なのである。
企業にとっては学習する組織になることが変革の重要なテーマといえるのだ。

         -----高間邦男著「学習する組織」-----

 

 

 

日々の実践から学ぶことが大切だと感じました

そして、他人の違う考え方や意見を素直に聴くことで、自らの謝った価値観を見つめ直す機会と捉えることで成長できるのだと思いました

オーチマン

YWT(やったこと、わかったこと、つぎにやること)

YWTを各人が発表して全員で振り返るミーティングをしばしば行なう。
それは、自らの行動を振り返る習慣を身につけることでもある。
実際にやったことから、問題や課題に対する気づきを得て、自ら改善を行なうことができるようになることを狙う。
よくある企業の振り返りは、強制的で形式的な反省だ。
上司が「反省しろ」「チェックするぞ」と脅かすように話し、コントロールするような雰囲気を醸成された中で嫌々ながら行なう表面的な反省では、あまり深い気づきは得られない。
自己否定・全体統制的な言葉を使うことで知らず知らずに個人の意欲を喪失させてしまう可能性がある。
特に振り返ることは、個人の姿勢、感情によって気づきの量や質が変わってしまうために個人の前向きな意欲が重視される。
職場を改善していく原動力は、そこで働く個人の気づきだ。
一人ひとりが現状を変えたいと思わなければいくらまわりが働きかけても何事も起こらない。
この気づきを呼び起こし、変えたいという感情をもたせる手法がYWTだ。

 -----伊丹敬之著「場のマネジメント」-----

 

 

自らの言動を振り返ることが大切だと思います

しかし、自分だけで考えても“深い気づき”というところまでは行かないように感じました

オーチマン

いかに高いレベルで役割を把握するか

目標設定で重要なことは、各メンバーの目標、企業・組織の戦略や事業計画とベクトルが合い、ブレークダウンされているとともに、本人の主体的な意志が込められているということである。
目標が設定させるときに重要なのが、個人がそれぞれの役割をどのように捉えているかである。
自分の役割をどのように認識しているかによって、生み出される目標が変わる。
役割とは、誰に、または何に対して、どのような価値を提供することによって、どう貢献するか、ということである。
では「誰に」「何に」というのは、何を指しているのだろうか。
私たちはいろいろな関係者に囲まれて、生活や仕事をしている。この関係者を「ステークホルダー」というが、それぞれに対して私たちは役割を持っている。
逆に、関係者が私たちに期待する役割というものもあろうかと思う。この期待される役割と本人の役割認知がずれていると、目標もずれたものになりがちである。
人によっては非常に広い役割意識を持っているし、狭い人もいる。
仕事の役割をどのように捉えるかで、仕事の取り組み方も生み出す成果も変わってしまう。

         -----高間邦男著「学習する組織」-----

 

 

 自分の今までの経験や知識から考える役割意識と、会社全体の最適から考えた役割意識では、生み出す成果も変わってしまうと思います

私たちは、それぞれ違う考え方や価値観を持っています

それら違うことから価値を生み出すことが、今私たちに求められているように感じました

オーチマン