三日間の視力

盲目で聾唖という三重苦の障害を克服し、社会福祉の事業に障害を捧げたヘレン・ケラー
彼女が『三日間の視力』という随筆の中で、もし三日間だけ視力を与えられたら、それをどう使いたいかについて述べています。
そして、その随筆の最後を、次の言葉で締めくくっています。

明日は視力がなくなるかもしれないという気持ちで、あなた方の目を、大切にお使いください。

このヘレン・ケラーの言葉を読むとき、一つの思いが、心に浮かびます。
この言葉は、仮定の言葉ではなく、真実の言葉です。
なぜなら、我々もまた、何十年かの後には、この世界を見ることはできなくなるからです。
それが、明日ではなく、たとえ、数十年後であるとしても、我々は、いつか、この世界を見ることはできなくなる。
そうであるなら、我々は、この「永遠の一瞬」の時間の中で、何を見つめ、歩むべきなのでしょうか。
そして、何を心に残し、さるべきなのでしょうか。

            -----田坂広志著「自分であり続けるために」-----

 

 

その日その日を一所懸命に生きるその原動力となるのは、すでにある幸せに気づいたり、人との出会いに感謝することだと思いました

                                                                                オーチマン

たのしみは まれに魚(うお)煮て 児等(こら)みなが うましうましと いひて食ふ時

-----橘曙覧(たちばなあけみ)幕末の歌人-----