人を誉める

もし、我々の心の奥に、「無意識の劣等感」や「無意識のエゴ」があるならば、その存在を知るには、どうすればよいか。
そのために有効な、一つの「リトマス試験紙」があります。

  自分が他人を、心の底から誉められるかどうかを、深く見つめる。

その内省を行うことによって、自分の心の奥深くにある「無意識の劣等感」や「無意識のエゴ」の存在が、明瞭に見えてきます。
もとより、一定の年齢に達すると、我々は、世知として「人を誉める」ことを覚えます。
しかし、ここで深く見つめるべきは、言葉で人を誉めているときの、内心の動きです。
そのとき、我々の心の中には、しばしば、誰かを誉めると、相対的に、自分の価値が失われるように感じる心の動きがあります。
これが、我々の心の中の「無意識の劣等感」の現れです。
そして、ときに、誰かを誉めている、その心の奥に「素直に賞賛できない心」や、さらには、「その人物を嫉妬する心」があることに気づきます。
これが、「無意識のエゴ」の動きに他なりません。

                       -----田坂広志著「成長し続けるための77の言葉」-----

 

劣等感がある方が他人のことを素直に誉めることができる、と思っていましたが、その反対のようです

反対ということは、自分に自信がある人の方が、他人の良いところを素直に賞賛できるのでしょう

「自分が他人を、心から誉められるかどうか」
この方法で、自分の心の中を深く見つめてみようと思いました

                                                                               オーチマン