直観力や洞察力

単なる分析力や推理力では予測できない未来に対処するためには、何よりも、直観力や洞察力が求められることになるのです。
しかし、この直観力や洞察力というものは、分析力や推理力に比べ、決定的に異なった特徴を持っています。
それは、それが極めて「個人的な能力」であるという点です。
すなわち、分析力や推理力については、「一人の個人」が単独で発揮する能力よりも、「複数の人間」が集団で発揮する能力のほうが一般的に高いと言えます。
しかし、直観力や洞察力については、優れた「一人の個人」が発揮する能力のほうが、「複数の人間」が集団で発揮する能力よりも高いことが多いのです。
従って、「明日は何が起こるか、まったく分からない」という時代において、市場の動向を把握し、企業の進路を定めていくために求められるのは、集団の分析力や推理力ではなく、何よりも優れた個人の直観力や洞察力なのです。
そしてこのことが、現代の企業においては、多数の意見が必ずしも成功を保証しない理由に他ならないのです。
しかも、それは、重要な案件であればあるほど、真実です。
なぜならば、より重要な案件ほど、分析や推理をすることが困難であり、より高度な直観と洞察が要求されるからです。 

                -----田坂広志著「成長するマネージャー12の心得」-----

 

  

 

 

日常的に私達は、予測のつかない未来を何も意思決定しない言い訳に使うことがあります

直観力や洞察力を身につけるには、いつも100%参加する意思を持ち続けることが大切だと思いました

オーチマン